作曲家になるための3の技術+近況トーク

作曲家のたけみやです。武宮健です。

2021年11月現在、まだまだひよっこの作曲家です。

  • 作曲家歴は9ヶ月くらい。
  • コンペ参加曲数は30曲くらい。
  • 採用曲は2曲。(まだリリース前です)

100曲出してから考えようという世界らしいので(本当か?)、この打率はかなり順調っぽいです。

とはいえ、ひたすら空振りの連続という日々はなかなか慣れなくてつらいもの。

「砂漠に種を植えてるような気分だyo〜」と説明するとわかってもらえます。

そんなしんどくて当然な感じの日々。焦らず、追い込まず、自分らしいペースでやっていくのも大事な気がしています。

さてさて。

さて、本記事では、作曲家に必要な能力をざっくり3つにまとめてみます。

ここまでコンペに挑戦してきて、「必要なスキルってこんな感じっぽいなー」という技術的な要素がちょっと見えてきた気がするので、整理してみます。

完全に主観なので、あてにならなかったらすみません。

まあ、すごい疲れて曲が作れない状態なので、その気晴らしのたわごとです。

それでは、いってみよー。

1. 高いクオリティの音源を作る技術

一番重要なのがこれだと思っています。

どんなに微妙な曲だとしても、プロっぽいクオリティさえ出せれば、コンペのリングには上がれるという考え方です。

普段生活していて、あまり心に響かない曲って、たくさん耳にすると思いますが、それは音源クオリティ的に終わっているのではなく、「好みの問題」のはず。

なので、主観に左右されない「クオリティ」が、自分の曲が「商品」として売られるために一番大切なのです。

あ、普通は知らないかもしれないけれど、「コンペはデモだからメロとコードだけでいい」とかは全くなくて、毎回ほぼ完成品を提出しなくてはいけません。仮歌も本格的に入れないとだめです。

どうする?

クオリティを出すために必要なのは、アレンジとミックスの技術

アレンジは、脳内やその場で曲の全体像を構築し、手元のDAWで音源にしていく技術。そのためには、とにかく曲を完成させまくることが大事ですね。Done is better than perfect. というやつだ。楽器とか音源の知識、打ち込みのスキルもつけていきましょう。

ミックスは、「耳」の力。製品らしい音のバランス感覚を、耳が本能的に理解するまで修行を続けるのです。自信を持ってミックスできるとすごく楽しいけれど、それ以外はいつもしんどいです。

ミックスがイマイチなのは、アレンジが悪いせいだったりもします。だから、ミックスのレベルが上がるにつれて、必然的にアレンジの上達が必要になったりするので、二人三脚で上達していくイメージかなぁと思います。

2. コンペシートを音楽的に理解する技術

コンペシートというのがメールで届きます。「こういう曲がほしいですー」というオーダーです。だいたいの場合、参考となるリファレンス楽曲が一緒に添えられています。

この段階でどこまでイメージできるかが、その曲の完成までにかかる作業時間を決めるでしょう。

例えば、よく知らないジャンルの曲ならば、何も想像できず、リファレンスのイメージを強く受けすぎて、モノにできないかもしれません。

また、コンペシートを曲解して自分の好きなように作ってしまっては、採用率は低いでしょう。(本当に良い曲はそれでも通っちゃうときがあるそうですが。。)

コンペシートには、作家側の自由を制限しすぎないように、ふわっとしか書かれていないこともよくあります。

どのような意図で曲を募集しているのかがわかり、自分の中で曲のイメージが構築できれば、さささっと数時間で6~7割完成くらいまでできることもあります。(毎回そうだといいんですけど)

どうする?

結局のところ、「あのとき聴いたあれ」がパッと出てくるかどうかが肝心だと思います。

多くの作曲家さんたちがおっしゃる通り、たくさんの曲を聴くのがとても重要だと思います。

曲を作る日々が続くと、つい曲を聴く習慣がなくなっていきますが、なるべく楽しんで曲を聴く時間を作れるとよいなと思います。

3. 想像した音楽に寄せていく技術

そして3つ目も大事な技術。

せっかくイメージが固まっても、DAWで作って聴いてを繰り返すうちに、インスピレーションの鮮度がみるみる落ちて残念な曲になっていくのは、本当にもったいないし、つらい。

正しい方針の曲を、きちんとそのまま表現できないと、完成品が思わぬ出来となり、自信も持てなくなります。。

思い通りに作るのにも、また別の技術が必要というわけですね。

最近よくあるのですが、作りかけの曲が脳内再生ではとても良い感じなのに、DAWで再生するとめちゃくちゃイマイチに聴こえるやつ。あと、完成していくに従ってどんどんイマイチになっていくやつ。

脳内で補完できる余白がなくなって、イマイチなものが「完成」してしまったらもう、手の施しようがありません。締め切りもあるので、そんなときはもう諦めて提出。

ただ、クオリティが保てていれば、「100%駄作」ということはありません。割り切りつつも、必ず納得のいく品質のものを提出するように心がけています。

どうする?

完成に近づくに従ってイマイチになっていく現象。絶賛お悩み中なわけですが、方策は思い当たります。

まず、脳内作曲の品質を上げること。DAWに頼らないと形にできないというのが不自由の始まりなわけです。昔の作曲家は音を鳴らさずに譜面を作っていたわけだし、そういう能力がないとこの先きびしい気がしています。まだまだ「脳」の伸びしろを期待していこう。

それと、DAW上での打ち込みや録音のスキル。自分の場合、ドラム・ベース・ギターは得意だけれど、ブラスはそこそこ、ピアノやストリングスはちょっと苦手、シンセはけっこう苦手。

なので、苦手な楽器が出るとどうしても「なんか違う」感じになりがちです。そうなると調整に時間がかかり、曲の鮮度が落ちていく。これは慣れとか知識の問題、あとプラグイン音源の品質も大事でしょうね。

打ち込みについては、既存曲の耳コピがすごく大事だと思っています。

耳コピは時間がかかって苦しいけれど、やるたびにたくさん発見があって、技が身につくと自信になります。楽譜的なフレーズそのものの理解も、打ち込みでのリアリティの表現についても、非常に勉強になります。

さいごに

というわけで、これらが私の感じている「作曲家に必要な技術」になります。

おさらい。

  1. 高いクオリティの音源を作る技術
  2. コンペシートを音楽的に理解する技術
  3. 想像した音楽に寄せていく技術

ただ、これらは「技術」の側面でしかありません。

「メロが良い」「キャッチーである」とかの「感性」の面は全く書いていないのです。おーこわい。

今の自分にとっても、技術的な不足がメロの自由度を邪魔したりして、まだまだ曲作りそのものが不自由な印象です。

目一杯、好きなように曲を作って表現できる頃に、ようやく自分の感性=才能と対峙することになるのだろうと思います。

今はひたすら、技術を磨く。磨きながら、その範囲内でできる表現をする。

そんな感じで強くなっていきます。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

近況トーク

作曲からの逃避で、記事がひとつ書けちゃうものですな。

自分で書きながらも、「技術が成熟してからようやく才能が試される」感じ、スリリングだなと思いました。

ピアノとストリングス、頑張ろう。

最近は、秋花粉にボコボコにされながらも、曲を作って作って。でもコンペ通らないよぉ。。。

解禁できる情報が2つ。

一つは、ボカロ曲「ロキ」のカバー編曲。

直感×アルゴリズムのユニットTacitlyさんのライブ用で制作いたしました。

最近、ギターのカッティングがいかに重要かを、ひたすら思い知らされております。

自分のようなハードロックやメタルをやってきたズンズンピロピロ人間は、ポップスにおいてあまり居場所がないというか。

カッティングの汎用性の高さ、クールさには頭が上がりません。

そんな、また課題が見つかった案件となりました。お仕事の中で成長できることに、本当に感謝しかありません。期待に応え続けられるよう、日々努力。

ライブの感想ツイートでも喜んでもらえたことを確認できたので、嬉しい限りです。

もう一つは、斉藤和義さんの「やさしくなりたい」のカバー編曲。

かの有名なにじさんじの夢追翔さんが歌唱されました。

今回は、なんとアルバム曲としてリリースされたのがすごく嬉しいです。

個人制作はずっとやってきたけれど、自分の関わった曲がメジャーな形で世に出たのは初めてです。感激。。

影響力も大きくて、引用リツイートにいいねがいっぱいきて驚きました。素晴らしいファンの力!

今後は、自分の曲でも大きなコンテンツに一矢報いれるよう、頑張っていきます。

なんかムッチャクチャ長くなった気がするな。。

以上、報告おわり。